今回は初めて真面目な(?)データ使いまくりのお話をしようと思います。
ただ、私も勉強の途中段階だったり、もしかしたらデータの見方が間違っているかもしれないのでなんとも言えないですが、アウトプットも兼ねて「これは放って置けないな」ということをお伝えします。
今後ももし学んでいってこのようなシェアしたいことがありましたがちょっと真面目な内容も上げていきますのでどうぞよろしくお願いいたします!
日本の食料自給率について
まずは日本の食料自給率を世界主要国と並べたグラフがあるのでそれをみていきましょう。
この中で「生産額ベース」と「カロリーベース」の2種類の食料自給率があります。
「生産額ベース」と「カロリーベース」
生産額ベースとは?
どういうことかというと簡単に説明すると、生産額ベースは価格が高いものを量産するとそれだけ生産額が高くなります。
去年聞いて驚いたのが、シャインマスカットが1キロ1万2,000円した!などの記事を見たことがあるのですが、多くの国内の農家さんがシャインマスカットや高級食材を大量に生産したら生産額ベースは上がります。
でもシャインマスカットは糖分はたくさんあるけど摂ったほうがいい栄養などはあまりありませんよね。
カロリーベースとは?
カロリーベースはざっというと生きていく上で必要なカロリーがあるものを生産している量、それを国内でどれだけ作れているかがわかる指標です。
ただ、世界的な基準でいくと生産額ベースの指標が一般的だそうです。
カロリーベースの食料自給率は、単位重量当たりのカロリーが高い、米、小麦や油脂類の影響が大きくなります。
一方生産額ベースの自給率は、単価の高い畜産物や野菜、魚介類の影響が大きくなります。
グラフを見ると、生産額ベースは63%で、他の国々と比べると高くもなく低くもない「まぁまぁ」なところですね。
しかしカロリーベースで見ると日本は38%と最下位。
つまり私たちは生きていく上で必要なカロリー(米や小麦類)の生産が一番低いのです。
これ、単純に100%以下ということは日本国民全員を養えるほどの食糧を作り出せていないという結果です。
さて、ここで気になるのが、じゃあ一番私たちに必要な米「穀物」の自給率はどうなのでしょうか?
穀物自給率は?
これでも日本は最下位です。
しかしさらに驚くことに、東京大学大学院教授の鈴木宣弘先生によると、コメだけでなく穀物全般だけでなく野菜、農畜産物に使われる肥料・飼料・種子はほぼ100%海外からの輸入に頼っているため、実質的な自給率は10%ほどだそうです。
アタクシ、ネットで調べて鈴木先生の話がめっちゃ気になって初めて文藝春秋を買ったわ笑
(ちょっと知的な自分になったかのようでワクワク)
今月号に30ページにわたって詳しい説明が載っていたのでこれはオススメです!
米の消費が下がってきていると言われている
農林水産省のHPでは段々と米の消費が下がってきているとのこと。
米の消費が下がり、小麦の消費が上がっているとのことです。
このままいくと米農家がどんどんなくなっていってしまいます。
しかし、ここでも衝撃的な事実が。。。
米農家が廃業していく裏で、実は大量の米を海外から輸入しているのです。。。
それをミニマムアクセス米と呼んでいます。
ミニマム・アクセス米とは?
ミニマム・アクセスとは最低輸入量ともいわれ、高関税率による事実上の輸入禁止を撤廃する目的で作られた。 1986年~1988年における輸入実績が国内消費の3%以下の品目に関して、決められた数量までは一次関税(低い関税率)で輸入でき、その枠を超えたら二次関税(高い関税率)を適用する制度である。ただし、よく間違われるが、輸入量が全量義務づけられている訳ではない点に注意。
1986年から1995年にかけて行われた、関税及び貿易に関する一般協定(ウルグアイ・ラウンド)において、農産物への適用が義務づけられた。将来的には初年度は国内消費量の4%、6年間で8%まで拡大することが義務付けられている。
今ではミニマム・アクセス米として年間約77万トンの米を各国から輸入している。
その中でもおよそ半分の36万トン、決められているのかのようにきっちりと輸入されているのです。
農林水産省HP 最近の米をめぐる状況について(令和4年12月)
しかもこの輸入したコメは毎年在庫として余ってしまっているようです。
義務でもないコメを農水省は毎年毎年海外から買い取って使わずに保存している。
その分のお金を米農家さんに配って機械のメンテナンスなどに充ててあげてさらに農家さんに美味しい国産米を作ってもらったほうがはるかに×100万倍の意味のあるお金の使い方になります。
昨今の牛乳廃棄問題
さて、このミニマム・アクセス米と同じことが酪農界でも起こっています。
牛乳は賞味も短いので本当に危機的状況に今まさに起こっています。
毎日1.75トン、金額で17万円分の牛乳を廃棄
コロナで学校給食が少なくなったりなどで牛乳が余ってしまっているそうです。
乳牛は毎日乳を絞ってあげないといけない。
過剰に余ってしまう牛乳の対策として、国は3月から生乳の生産抑制のため、乳量が少ないなどの低能力牛を早期に淘汰する場合、2023年9月までは1頭当たり15万円を交付
→最大4万頭の乳牛の殺処分計画が行れています。
そもそも2014年にバターの在庫がなくなるということがあったそうで(すみません覚えていない汗)、その対策として酪農家へ乳牛を増やせと指示しておいて、今必要なくなったら殺せといっているのです。
カレント・アクセス
ここでもミニマム・アクセス米と同じ、「カレント・アクセス」という決まりが出てきます。
内容はほぼミニマムアクセスと同じです。
海外から脱脂粉乳やバターなど、生乳に換算して約14万トン分輸入しています。
日本では14万トンの生乳を廃棄させておいて海外から14万トン分の生乳を輸入。。。
アホなのか。
なぜ国民が目の前で貧困に立たされているのを知りながら海外にお金を撒き散らしているのでしょうか。
理由は簡単です。
自分たちの立ち位置を守るためです。
アメリカと仲良くしておいたほうが自分たちはいい思いをし続けられるからです。
自分たちは農家ではないので痛くも痒くもないのです。
解決策はないのか?
解決策はないのでしょうか?
このまま苦しんでいる農家さん、酪農家さんがいると知りながら何もしないということは私にはできません。
だからこそブログに書こうと思いました。
「今農家さん達が大変なんだ。
そうだよね、コロナとか色々あったもんね。
でもそれって私たちもだよね。
だから仕方ないよね。」
で終わっていたかもしれません。
でも農水省や政府が海外との義務でもない輸入のせいで苦しんでいる、と知ったらまた見方が変わってきませんか?
国はこのようなことをやっている、とほとんどの国民が知らないから何年もやってきたのです。
でも知っている国民が増えると反発が国内から出てくるでしょう。
「私たちは知っている」と意思表示をする
もちろん今までより少しパン食だったのを米食に変える、だったり牛乳をいつもより多めに購入する、というのも大事です。
さらにはこのような現状を誰か、まだ知らない人に伝える、ということもしていくことも大事だと思います。
SNSでもいいし、友達でもいいし、職場でもいいし。
これらの問題は今回私はたまたまこの問題が気になったから調べて分かったのであって、このように国民が知らないけど海外に無駄に垂れ流されているお金というのはたっくさんあるはずです。
それで今度は自分が苦しむことがあるかもしれない。
そうなった時、少しでも解決策が見えることがあるなら、多くの人がそれに気づけるなら、もしかしたら流れが変わるかもしれない、そう思います^^/
最後にまた、文藝春秋、オススメです笑
(鈴木先生のお話の食料自給率の他にも米国からの遺伝子組み換え作物の話や農薬の話、有機栽培の話などもありました!)
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